「商品名の一部だけ覚えていて全部は分からない」「型番の途中の数字だけ違うデータをまとめて数えたい」——エクセルでそんな検索・集計をしたいとき、「ワイルドカード」という機能が便利だと聞いたことはありませんか?名前だけ聞くと難しそうですが、実は覚えることは「*」と「?」というたった2つの記号の使い方だけです。
●文字列の一部しか分からないデータを、まとめて検索したい。。
●「◯◯で始まるデータ」「◯◯を含むデータ」だけ数えたり合計したりしたい。。
●「ワイルドカード」という言葉は聞いたことがあるけど、結局何をどう入力すればいいのか分からない。。
本記事では、ワイルドカードとは何かという基本から、日常的によく使う「検索」「COUNTIF・SUMIFでの集計」への使い方まで、初めての方にも分かりやすく解説します!
ワイルドカードとは?「*」と「?」だけ覚えればOK
ワイルドカードとは、「どんな文字でもいいので、ここには何かしら文字が入る」という意味を表す特別な記号のことです。トランプの「ジョーカー」を思い浮かべると分かりやすいかもしれません。ジョーカーがどんな数字のカードの代わりにもなれるように、ワイルドカードもどんな文字列の代わりにもなってくれます。エクセルで使う記号は、基本的に次の2つだけです。
| 記号 | 意味 | 入力例 | ヒットする例 |
|---|---|---|---|
| *(アスタリスク) | 0文字以上の、どんな文字列でもOK | 東京* | 東京都、東京駅、東京 など |
| ?(クエスチョン) | ちょうど1文字だけ、どんな文字でもOK | 型番?? | 型番AB、型番12(2文字ぶんだけ一致) |
どちらの記号も、必ず半角(*・?)で入力してください。全角の「*」「?」では、ワイルドカードとして働きません。「*」は文字数を問わない「なんでもあり」、「?」は「1文字だけなんでもあり」というイメージを持っておけば十分です。まずはこの2つを、実際の画面でどう使うか見ていきましょう。
使い方1:「検索」で一部だけ分かっているデータを探す
一番身近な使い方が、Ctrl+Fキーで開く「検索」ダイアログです。実は特別な設定をしなくても、*や?を入力するだけでそのままワイルドカードとして使えます。
- 表の中の任意のセルを選択し、
Ctrl+Fキーを押して「検索」ダイアログを開く - 「検索する文字列」の欄に、例えば「営業*」のように、分かっている部分+*を入力する
- 「次を検索」を押すと、「営業部」「営業1課」など「営業」で始まるセルが順番に見つかる

使い方2:COUNTIF・SUMIFで「〜を含むデータ」だけ集計する
ワイルドカードが特に力を発揮するのは、COUNTIF(件数を数える)やSUMIF(合計する)と組み合わせたときです。「*」で挟むことで、その文字列を含むデータだけを対象に集計できます。
- 件数や合計を表示したいセルを選択する
- 「=COUNTIF(範囲, “*キーワード*”)」のように、キーワードの前後を*で挟んだ形で入力する
- Enterキーを押すと、そのキーワードを含むデータの件数が表示される
たとえば「サンプル」という文字を含む商品名だけを数えたい場合は、次のように入力します。
=COUNTIF(商品名の範囲, "*サンプル*")
「*」で挟む位置を変えれば、「◯◯で始まる」「◯◯で終わる」といった条件にもできます。よく使う3パターンをまとめておきます。
| やりたいこと | 条件の書き方 |
|---|---|
| 「営業」で始まるデータ | “営業*” |
| 「完了」で終わるデータ | “*完了” |
| 「サンプル」を含むデータ | “*サンプル*” |
覚えておきたい注意点:使える場所と使えない場所がある
ここまで紹介した「検索」「COUNTIF・SUMIF」ではワイルドカードがそのまま使えますが、エクセルの関数の中には、*や?を入力してもただの文字として扱われてしまい、ワイルドカードとして機能しないものもあります。代表的なのがSUBSTITUTE関数やFIND関数です。「入力の仕方は合っているはずなのに反映されない」という場合は、その関数自体がワイルドカードに対応していない可能性があるので、慌てず関数の仕様を確認してみましょう。
SUBSTITUTE関数などでワイルドカードが反映されずお困りの方は、エクセルのワイルドカードが関数で反映されないときの対処法でさらに詳しく解説しているので、あわせて確認してみてください。VLOOKUPの代わりに使える便利な関数についてはXLOOKUP関数の使い方も参考になります。
まとめ
ワイルドカードは、名前こそ難しそうですが、実際に使うのは「*(なんでもあり)」と「?(1文字だけなんでもあり)」の2つの記号だけです。まずは「検索」ダイアログや、COUNTIF・SUMIFでの部分一致集計といった身近な場面から試してみてください。一部の関数では使えない場合があることさえ知っておけば、戸惑うことなく使いこなせるようになります。

